イミキモドって何物?

皮膚科で唐突に習う薬に、イミキモドがあります。
名前のインパクトで字面はすぐに覚えてしまうのですが、内容をよくわかっていなかったため簡単にまとめました。
 
■機序
①樹状細胞やマクロファージなどに発現している toll-like receptor 7 に直接結合し、自然免疫を活性化する。
②抗ウイルス作用、抗悪性腫瘍作用を発揮
 
■形状
イミキモド5%クリーム外用
 
■国試的な適用は2つ
尖圭コンジローマ
 
ただし、イミキモド5%クリームは妊婦には使えない。
尖圭コンジローマは産道感染により児の喉頭乳頭腫を引き起こすため、妊娠末期に認められた場合は治療が必要。
治療は、レーザー蒸散、凍結療法、外科的治療。
 
 
その他
海外では③基底細胞癌の治療に用いられています。日本では保険適用がないが、将来的には追加されそう。クリニックによっては自由診療でやっているみたい(1)。米国で行われた試験では、表在型 BCC に対し 6 週間毎日または 5 回 / 週の外用で、それぞれ 81%、79%の病理学的消失率を示している(2)
 
 
2) Geisse J, Caro I, Lindholm J, et al: Imiquimod 5% cream for the treatment of superficial basal cell carcinoma: results from two phase III, randomized, vehicle-controlled studies, J Am Acad Dermatol, 2004; 50: 722-733.(エビデンスレベル II)