4,5年生必見!ポリクリ攻略法~人間関係編~

ポリクリの過ごし方後編です。
 
前回の実習編ではポリクリ中の時間の使い方について書きました。
 
解剖学や組織学などの基礎医学の実習が数か月であったことを考えると、1年半-2年間続くポリクリは、6年間で最初で最後のなが~い実習となります
月から金まで平日は9時-17時、拘束時間もとても長いです。(科によってはもっと短かったり、逆に長かったりもします)
ストレスを感じることも多いです。
 
そして、ストレスの原因で最も多いのが、人間関係です。
正直、ポリクリの目的は医学知識うんぬんよりも、将来医療現場に出た時、そりが合わない職場の人と良好にコミュニケーションを取る練習なんじゃないかと思っているくらいです。
 
自分の周りでは、バチバチに喧嘩してlineグループすらなくなった班、喧嘩とまではいかなくとも険悪な雰囲気で実習を終えた班、たくさんありました。
 
諸悪の根源はその長さにあると思っています。大学により幅がありますが大体51週間が日本標準とされているので、
一日8時間×5日×50週=2000時間
を特定の班員で過ごすわけです。
 
2000時間
 
これを楽しく仲良く過ごすか、早く終われと念じながら苦痛の中で過ごすか。
 
僕の班も雰囲気が悪くなったことが何度かありました。
 
自分自身かなり努力して、何とか関係を良好に保ち、今は一緒に勉強会もするし遊びにもいく仲の良い班になっています。
仲が悪い班は食事も別、打ち上げもしない、レポートも相談できない、だから実習中も楽しくない、楽しくないから身につかない、医学面白くない、という悪循環に陥ります。
 
今回の記事では、そんなポリクリ班での人間関係について、自分の意見を書いています。
これから実習、実習なうの人たちは、良ければ参考にしてください!
 
 
 

あいさつする

 
一番大事だと思うのは、挨拶です。
なんだいきなり小学生レベルかと思いきや、挨拶のできない医学生、意外に多い
プライドが高いのか、シャイなのか、相手からされたらするけど、自分からはしないっていう人も結構います。
もっと言うと、医者にもそういう人がいます。正直話しかけづらいです。
 
朝集合したとき、構内で会った時、自分から挨拶するようにしましょう。
朝は出来れば笑顔で「おはよう」、どこかで会った時は「よ」だけでも良いので自分から挨拶しましょう。
最初は恥ずかしいかもしれませんが、慣れます。
されて嫌な人はいませんし、コストゼロです
人間関係が驚くほど好転します。
 
大事なのは、相手からの好意を期待しないことです。
期待通りの反応がなかったときに心が傷つきます。
 
 
挨拶は働き出してからも重要です。
 
以前看護師の友達に、
「自分から挨拶してくれないドクターは苦手。とうため君も職場でむすっとしたらだめだよ」
と言われたことがあります。
 
繰り返しますが、挨拶はタダです。相手の時間もほとんど奪いません。
変なプライドや遠慮は捨てて自分からするのが良いです。
 
 

話しかける

 
心理学で単純接触効果というのがありますが、ポリ班の人間関係も同じだと思っています。
レポートのことでも、お昼ご飯のことでも、先生の噂でも、話題は何でも良いと思うので、話題をたくさん共有しましょう。
自分から話しかけましょう。ポリクリで度々発生する謎の待ち時間はたいていとても暇なので、よっぽど偏屈な学生じゃなければ快く応じてくれます。
 
注意点として、少なくとも自分から振らない方が良い話題が2つあります。
 
①成績や勉強の進捗などのマウントの原因になる話題
②他人の悪口
 
です。
前者は高校時代から何度となく繰り返されてきた受験生や医学生の争いのゴールドスタンダードです。上級生になったらそろそろ卒業したい話題です。
後者は、百害あって一利なしですし、たいていはブーメランです。あと、単純に人の悪口ばかり言う人はダサいです。
これらの話題になったときは聞き役に徹して、自分の意見は言わないようにしていました。
 
また、こういった話題に限らず、時にイラっとする意見を言われる場合があります。
そういった発言は全て、アンガーマネジメントの練習と捉えていました。
 
フラストレーションは溜まる状況を回避するのも大切ですが(一次予防)、自らのネガティブな感情の動きにいち早く気づき(二次予防)、話題を変えたり捉え方を変えることでそれらの感情をさっさと捨てること(三次予防)が大事だと感じています。
 

予防医学の3つの予防
 
ただし、どれだけ予防しても人間関係のヒヤリ・ハットは必ず起こります。
そういった場合にどう対処するべきか、次に説明します。
 
 
 

人と喧嘩しない

時たま、実習そのもののストレスでポリクリ班の中で空気が悪くなることがあります。
つまらない講義やオペの前後などは特に。
 
一番多いのが、意識高い勢と意識低い勢の間で険悪になるパターンです。
 
例えば僕の周りでは、意識の高い班員が、真面目に手術見学しない学生に嫌味を言うケースなどがありました。
 
 
次のことを忘れないようにしましょう。
 
医学生が、ポリクリに対して異なるポリシーを持っています。
 
意識の高い人は、その熱心さを他人に強要してはいけません。
意識の低い人は、そのやる気のなさを他人に強要してはいけません。
 
たとえ理解できなくても、他人のポリシーを尊重しましょう。
 
 
最も迷惑なのが、他の班員に迷惑をかける場合(遅刻魔、マジキチ発言で先生を怒らせる、無理があるサボり方をする)です。
このレベルの場合は、残りの班員と仲良くして、該当する人とは最低限の挨拶とやり取りで済ませるのが現実的な対処法です。
 
間違っても他人の行動を変容させようとしてはいけません
必ず争いになります。
 
 
これら以外の些細な理由で険悪になった時は、その場で解決しようとせず、一晩おきましょう。
翌朝、何事もなかったかのように挨拶から入ればよいです。
 
 

たまに一緒に勉強する

定期的に勉強会をすると良いです。
自分の班では医師役と患者役を持ち回りにして、2週間に一度くらいの頻度でOSCE形式の症例検討会を行っていました。
 
別の班の友達にこれを話した時
「僕らの班はそんな仲良くないし意識高くないからそういうのは始まらなかったなあ」
と言われましたが、正直めんどくさがっているだけではないかと思います。
 
あまりやる気のなさそうな人でも誘うと意外と来てくれます。国試対策でも症候学でも、レポート書くだけでも、参加者のニーズに合う勉強会をすれば良いです。
大事なことは学力を上げることというよりも、モチベーションの維持、ストレス発散なので、皆がやりたいことをリサーチするのが大事です。
 
もう一つ大事なのは、自分から提案することです。挨拶のところでも述べましたが、自分からというのはすごく大事だと思います。
誰しもファーストペンギンにはなりたくないのです。企画のコストはありますが、メリットは多いので良ければ取り入れてみてください。
 
 
周りを見ても、勉強会をしている班は仲の良い班が多いです。仲が良いから勉強会をするのではないかという意見もあるかもしれませんが、どちらも正しいと思うのでここでは議論しません。
定期開催にすると、仲があんまり悪いと他の班員に迷惑が掛かるという心理が働き、それなりに良好な関係に保たれる、というのもあるのかもしれません。
 
 
 

指導医との接し方

番外編です。
たまに指導医からの質問に対して、一所懸命知ってるアピールをする人がいます。
個人的には悪手だと思います。

 
 
指導医も人間なので、相手に知らないことを教えてあげた、と思う方が気持ちがいいですし、何かとスムーズにいきます。
 
なべおたま、おススメです。
 

最後に

以上がポリクリの人間関係について、個人的に大事だと思ったことです。
 
僕は4年生の終わりにポリクリ班が発表されたとき、正直やっていけるかな、と思うようなメンツで不安を感じたのを覚えています。
ポリクリ前に決めたことは、人間関係を投げ出さない、というルールです。
これは、怒ったり腐ったりして、相手を無視する・コミュニケーションを放棄することはしないということです。
 
前述の通り僕自身は、ポリクリは将来医療現場で起こるであろう軋轢の回避訓練だという捉え方をしていました。
通常であれば馬が合わない人とは関わらなければいいだけですが、そうはいかないのがポリクリです。
 
せっかくなら笑いの絶えない楽しいポリクリを過ごしてください!
 
以上です。